トヨタアクアに試乗した感想 - 走りや乗り心地、燃費など【2012年3月1日投稿】

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爆発的な人気のコンパクトハイブリッドカー、トヨタアクア

先日、カーディーラー(ネッツ店)にヴォクシーの12か月点検をしてもらいに行ったら、担当セールスさんが「アクア、どうですか?せっかくなんで、駅まで乗ってみてくださいよっ!」と押して来たので、乗ってきました!

私は、カージャーナリストじゃないけれども、けっこう厳しく見ますよ~!

まずは外観をチェック

外観の写真を撮り忘れてしまってスミマセン(汗)

今回乗ったのは、中間グレード(S)でボディカラーは黒。見た目の感想としては、デザイン的にまとまっているなぁって感じですね。コンパクトカーで小さいハズなのに、ある程度のボリュームを出してますってな感じ。全高が低いのにボリュームを見せられるのは、サイドのボディラインとフロント周りのデザインのおかげっぽいのかな?

横幅や長さは、ヴィッツとほぼ同じハズなのに、高さは明らかに低い。そして、タイヤハウスのクリアランス(隙間)が狭くてスタイリッシュなんですよ。隣にヴィッツが止まってたんで、ハッキリと比較することができました。

運転席に乗り込んでみた

運転席に乗ってまず気付くのは、コンパクトカーなのに狭さを感じないってこと。そして、前方の視界もかなり開けてて見やすいですね。運転してるとピラーが邪魔になることってあるんですが、アクアではそれが感じられませんでした。

ヴィッツより低い全高。もちろん、ライバルのフィットハイブリッドよりも低い。でも、ヘッドクリアランス(頭と天井の隙間)は必要十分。身長170cmで、シートを立てたレーシングポジションぎみで乗る私でさえ、10センチ以上の余裕がありましたよ。

シートは、ふかふか感があって、ロングドライブでも疲れにくそう。少し厚めで居住空間を奪ってるハズなのに、狭さを感じさせないのは上手ですね。そして、脚元スペースもしっかり確保してて、座りやすいんです。

ただ、インパネ周りがなんだかチープ。さみしいんだよね~。無機質感が強いっていうのかな。オプションでインテリアをカスタマイズできるようになってるからかも。きっと、トヨタの戦略。ここは、いただけなかった。長く乗るならオプション必須かも。走ればいいって人は、そのままでOKです。ちなみに、センターメーターね。センターメーターだと、下方向への視線移動が少ないから、安全運転に役立つことは確実。

財布とケータイを置こうと、入れ物?を探すと、ハンドル奥に5センチ幅くらいの小物入れが。場所的に「?」と思ったんですが、置いてみると意外と使いやすいことが判明。メイン使いはここかな~。

運転してみた

さて、エンジンをかけます。もちろん、今流行りのプッシュスタートボタン。てか、ハイブリッドなので、エンジンがかかる音はしませんが(笑)

ウレタンのステアリング(ハンドル)を握って、ゲート式のフロアシフトをドライブレンジに。操作は軽快。ドライブレンジの下にはB(ブレーキ)レンジがありましたよ。

さて、ここから、片道2.5キロの町乗りドライブ。とはいえ、一応、50キロまで出せる直線はあるし、ストップアンドゴーしたりできる信号もある程度あるから、インスタントインプレッション?としてはベストかも。

カーディーラーを出て、まずは直線。アクセルを軽く踏むと、1500cc+モーター(300cc相当)で出だしは快調。数秒で、制限速度の50キロに到達です。正直、2リッターのヴォクシーより加速感はあるし、3.5リッターのヴェルファイアと同じくらいの加速パワーを感じることができました。ビックリです。

エンジン&モーター併用走行中の室内はそれなりに静か。プリウスよりは騒音が入ってくるけど、ハイブリッド以外からの乗り換えなら、きっと静かだと感じられるハズ。

おもしろいのが、ハンドリング感。回頭性が高いんでしょうね。クイクイッと曲がっていくんです。それなのに、ロール(傾き)が感じられなく、しっかりとリアタイヤが付いてきてくれるって感じ。路面に吸いつくって言った方がいいのかな?チョットしたスポーツ感覚で運転できますよ。聞くと、足回りの開発はしっかりと煮詰めたんだとか。高速性能では、フィットハイブリッドがコーナーで悲鳴を上げる速度域でも、安定感があるんですって。筑波サーキットで実走したセールスさんの感想(笑※アクア、フィットハイブリッド、スカイアクティブデミオを乗り比べてきたんですって)。

そういう足回り設定の車って、ゴツゴツ感があるんですが、アクアはしっかりと衝撃を吸収してるのか、乗り心地の悪さは感じられませんでした。

ブレーキは、ま、普通です。軽くもなく、重くもなく、踏んだ分だけしっかりとスピードが落ちてくれます。チョット踏むとイッキにブレーキが効く車ってありますが、そんな感じもなし。ただ、停止状態にするとき「カクン」って衝撃を出さずに止めたい人っていますよね?

やっぱ、ハイブリッドの特性というかなんていうか、「あ~、とまるなぁ。」と思ってから、トロトロっと前に進みたがる感じがあるんですよね。それこそ、時速5キロとか徒歩やそれ以下なスピードレベルでの話。それを止めるために予定より深くブレーキを踏んで、ほんの少しだけ「カクン」ってなりやすい感じがしました。ブレーキに神経質な人にとって、クセがあると感じるかも。普通は気にならないレベルなんですが。

バックしてみた

カーディーラーに戻ってきて、バックで元あった場所に戻します。試乗したアクアには、バックモニターが付いてません。まあ、コンパクトカーですから、いらないといえばいらない。

ギアをRレンジに入れて、バック開始。振り向いてリアウィンドウ越しに車を走らせます。今時の車って、空気抵抗を考えたボディデザインになってるから、後ろって死角がたっぷりなんですが、アクアの死角もまあそれなりってことで。

正直、最終型のレビンやファンカーゴといった昔の車の方が、後方視界は開けてるなって感想。でも、アクアはバックしにくいワケじゃないんですよ。後ろの足元が意外と見えないって感じはありましたが、後ろにある物との距離はちゃんと測りやすい。だから、バックミラーとサイドミラーだけでバックすることだってゼンゼンできちゃいます。本当に自信の無い女性だけ、バックカメラを付ければいいぐらいでしたよ。

エンジンを止めたら燃費が一目瞭然!

バックで車を駐車して、エンジンを切ります。すると、今回の走行距離や時間、燃費などが表示されるではありませんか。今回は、5kmを13分で走ってきたそうで。街乗りだから、そんなもんか。

で、気になる燃費は、リッター16.5km。ん???16.5????カタログ燃費では、Sグレードは35.4km。今回の燃費達成率は、46.6%とかなり低水準。

というのも、12時間以上も時間を開けた朝イッパツ目の走行だったので、コールドスタートの中のコールドスタート。外気温は氷点下でしたから、コールドスタートの王様みたいな状態での短距離街乗り走行だったんです。

エンジンが冷え切ったコールドスタートでの燃費が悪いのは常識。まして、たった5キロという短距離に加えて街乗りでしたから、それなりに燃費が悪くなるのは仕方がないことなのかも。

プリウスでさえ、周りの迷惑にならない程度のアクセルとブレーキワークに短距離&長距離をミックスさせても、リッター21とか23とかのレベルだから、今回は妥当なレベルだったのかも。

ただ、寒い&冷えまくったエンジンというハンデを背負ってでも、リッター20キロは走って欲しかったなぁというのが、個人的な感想です。アクセルやブレーキの踏み方がダメだったのかな~。。。

でも、同じ条件でヴィッツを走らせると、リッター10ぐらいなんだとか。言われてみれば、同じような条件だけで走らせたヴォクシーも、燃費達成率は50%ぐらいしかないから、妥当なラインと納得してしまう。

そういえば、定めによって行われる燃費測定は、燃費が悪い市街地だけじゃなく、燃費が良い平地走行なども含まれてるから、燃費測定方法の悪いところだけをピックアップした結果がリッター16.5キロって考えても良さそう。

ちなみに、走行距離や燃費が分かるこの装備はオプションなんだとか。標準装備にしてくれよ~。。。

後部座席に乗ってみた

車を止めたら、せっかくなので後部座席のチェック。車購入では、後部座席をポイントに掲げる人って意外と多いんですよね~。同乗者が快適にドライブできるかどうかってのも、大きな判断材料になるんです。

アクアの場合、運転席の後ろ側の足元空間は十分すぎるほど。ただ、シートを下げ気味にして乗ることが多い助手席側の後席は、クリアランスが5センチぐらいとかかなり狭い。短距離ならガマンできるけど、これで2時間とか乗れっていうのは、そりゃぁ酷だわ。

シートはクッション性が良くて、快適。天井との隙間も確保されてて、前シートをめいっぱい下げた時との距離を除けば、快適といってもいいレベル。

トランクルームをチェックしてみた

荷物を積むトランクルームが狭いと、普段使いでは役立たず。ハイブリッドカーは、バッテリーを積んでる分スペース効率が悪いんですが、アクアは小型化したバッテリーを後部座席下に積んでるレイアウトを採用しているので、トランクルームはしっかり確保してました。

縦の長さだけでいえば、初代ヴィッツの倍は長い。そのぶん、しっかりと荷物が積めますね。家宅捜索で使うようなサイズの段ボール箱(笑、意外と大きい)なら、積み重ねて4個は積めるぐらいの広さがありますよ。

アクア試乗記のまとめ

長々とした試乗記になってしまった。。。

アクアを買うべきかどうか、端的にまとめると「買い」です。その理由をまとめると、

  • 走行条件が悪かったので思ったほど燃費は伸びなかったけど、他のコンパクトカーと比べて燃費がいいのは確か(実走によるリッター燃費:アクア約25km、フィット約20km、デミオ約17km)
  • 走りがイイ。きっとヨーロッパを意識してる
  • 7年とか長く乗っても飽きにくそう
  • 人気車種だから、売る時の値段(リセールバリュー)が高いのは明白。
  • カスタマイズプランが豊富で自分だけの1台が作れる

という部分が評価できるから。

アクアの最上級グレードにプラス30万円でプリウスの廉価グレードになると思うと、頑張ってプリっちゃうか?とさえ考えちゃうけれども、廉価グレード同士の比較でフィットハイブリッドより10万円高いことを考えると、それだけの魅力や価値、そして経済性はあります。

エコカー補助金は、期限の2013年1月までに底をつきそうなほど予算が減ってきてるらしいから、買うなら早めがベストかも。

買い替えなら下取り額アップの方法を覚えておこう!

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